Endless SHOCK 2016と11年間の思い出

2月26日、今年もEndless SHOCKを観劇することができた。

SHOCKの世界観に魅了されている私は有難いことに2006年から毎年1回観に行くことができていて、今年は11年目11回目となる。毎年この時期に観に行っている。初めて見たとき、光一くんは26歳だった。今の私より年齢が下だったなんて。友人とちょっとオシャレしてランチかお茶をしてから帝国劇場に向かい、席に着く。何度観劇しても胸の始まる前の高鳴りは止まらない。夢中になって観て、観終わると、胸いっぱいになって「明日からまた頑張ろう」「来年も観に来れるといいな」と思う。私にとって1年に1度の特別な時間。

以下ネタバレです。

今年のSHOCKは大きな変更はなかったように思う。1年に1回しか観ていないし、もう何度も観ているからいつ何が変更になったのかはあやふやになっている部分も多い。ここ数年、私にとっての衝撃的な変更点が多く、ボー然としてしまう部分がいくつかあったが、今年はそれがなかったように思う。去年までのその変更点を理解した上で新たな楽しみとして観ることができたように思う。

ここ数年で私が衝撃を受けた変更点。

  • AMERICAがなくなった

私はこのAMERICAが大好きだった。1番好きな曲だったかもしれない。だから去年AMERICAがなくなったの知ってショックだった...でも新しい曲も好きな気がする...とは思った。でも1回だけだから分からないし、ショックを受けてる真っ最中だから楽しむ余裕もなくて。今年も、AMERICAがなかったのは悲しかったけど、新しい曲は歌もメロディーもダンスもとても好きで、心から楽しんで観ることができた。でもどんな曲かもう忘れたからサントラ出してほしい。

  • バックステージのコウイチとヤラ

今までセリフだった部分が曲になってミュージカル感アップ。最初観たときビックリしたけど、今年もビックリした。良いとか悪いとかは特にないけど、今までセリフだった部分が意味合いそのままで歌になるからビックリしちゃう

  • Continue

これは一応は受け入れたけど、好きにはなれない。たぶん今後も。Continueにそれまで使われていた曲を掛け合わせて、舞台の締めにフラッシュバックのように思い出してもらおうとしているのは分かる。壮大になっているのも分かる。でも曲と曲が喧嘩しているように感じる。そしてダンサーさんのカラフルなびらびら(分かる人には分かるはず)がなくなっているのが悲しい。Continueの途中であのびらびらをみんなが一斉に広げるところ、大好きなんだ...

ここ1-2年の変化だとこの3つが大きい。もう少し期間を広げるとロミオとジュリエットがなくなったとか、Watch meとWhy don't you dance with meがなくなってしまってHigherになったとか...自分にとって良い演出はさくっと受け入れて楽しむのに、好きだったものがなくなったり変わったりするとなかなか受け入れられなくて自分勝手だなあとは思う。

Love and LonelinessとSOLITARYはどちらかと言えばLove and~の方が好きだけど、SOLITARYも素敵で両方観たいし、NY NIGHT大好きだったけどONE DAYはそれ以上に好きで、でも前のも観たいから両方観たい...みないなこともある。

そんな感じで、毎年あの曲だなくなったとか変わってしまったと動揺する部分もいくつかあったのだが、今年は私が気になる範囲ではそれがなかったので冷静に観ることができた。冷静と言っても、最初のキラキラした部分は心から楽しんでワクワクしながら観ているし、雲行きが怪しくなってからは「リカもそう言っちゃうから...」とかいろいろ思いながら観るし、殺陣のシーンでは泣きそうになる。階段落ちの前のシーンも「コウイチも挑発しちゃって冷静じゃないんだなあ」なんて思うし、シェイクスピアのシーンは数年前から夢だと理解はしたけどまだ難しいし、コウイチの亡霊が出てくるシーンはヤラの気持ちを考えて苦しくなる。ショーは圧倒されるし、光一くんは美しいし、全然冷静に観れていない。

今年の事で敢えて書くとしたらリカ役の小南満佑子さん。もう可愛かった!お芝居も歌もダンスも日舞も上手だし、可愛いし、グラマラスな体型もとっても素敵だった。いつもは光一くんが出ている場面では光一くんにロックオンなのだが、今年は気付けばリカを目で追ってしまう、とても魅力的なリカだった。

 今年は2階のC列で観ていたんだけど、ハシゴを使ったフライングのとき、光一くんの顔がすごく苦しそうで。今まで2階席だったこと結構あるけど、こんなに苦しそうだったかなあと...。この時に2階席に光一くんが飛んで来るだけど、その前になったら私も含め2階席の人たちの姿勢をぴしっと座りなおしてて、「みんなこー様向かいいれる準備してる...」とちょっとおかしかった。

それから私はフライングの前に「準備できたよ~」の肩トントンと、後に「外したよ~」の肩トントンに非常に興奮すると言うことに気づいた。光一くんと、その金具取り外し係に信頼関係があるから、そこに興奮するのかもしれない。

今年の件で敢えて書くのはこれくらいかな。 

ここでSHOCKの話をするのは初めてなので、今までに印象に残っていることを。

  • ライバル役

亮ちゃん、斗真くん、内くん、屋良っちを観たことがある。みんなにそれぞれ良さがある。私もSHOCK初めてでストーリー把握するので大変だったからそこまでちゃんと観れていないかもだけど、すごく好きだった。お芝居も歌もダンスも。Watch me がかっこよくてかっこよくて引き込まれた。斗真くんは歌もダンスもお芝居もすごかった。個人的にはもう1度観たいライバル役No1。内くんは歌とダンスはあまり私好みではなかったんだけど、両刃の刀での殺陣はダイナミックで華やかだった。屋良っちはダンスとお芝居での迫力。翼くんを観ていないのがちょっと心残り

  • リカ役

神田沙也加さんの歌の上手さ。上手すぎてビックリした。お芝居もとても良かったのに、なぜか私服の衣装がピンクのふりふり系で「NYにそんな恰好した人いるかい...」と思った。他のリカ役はシンプルな衣装だったのにね。原田夏希さんはお芝居が好きだった。毎年「今年のリカは...」って話はするけどそんなに印象には残ってないのかも。

  • オーナー役

1番好きなのは美波里さん。とにかくかっこいい。足長い。歌もダンスもかっこいい。森久美子さんは最初の登場のときのあの迫力は忘れられない。全てが大きくてインパクトがすごい。森さんの胸1つが光一くんの顔の大きさくらいだった。秋山くんと大倉くんのオーナーも良かったけど、私はこの2人女性のオーナーが好き。植草くんのオーナーはあまり好きじゃないんだけど、でも去年美波里さんが怪我したときに一晩で全部覚えて代役で出演したと聞いて印象が変わった。

  • MA

好きだったなー。特に町田くんが。光一くん大好きな町田くんが大好きだったから、今でもSHOCKを観ると恋しくなる。米花くんも好きだ。もう2度とSHOCKのステージで観ることはできないのが寂しい

  • 光一くん落下

殺陣のシーン。台がいくつかあって、飛び回りながらの殺陣。私は光一くんを追いかけているんだけど、いつだったか視界から光一くんが消えた。すぐ視界に戻っては来たけど「あれ?」と思って幕間に友人と「光一くん落ちた?」なんて話していた。最後の挨拶で光一くん本人から「落ちた」と聞いて、あぁやっぱり...と。特に怪我とかはなかったみたいだけど、「ステージは生き物なんだね..Show must go onなんだね...気を付けてね...」と思った案件

  • 最前列

2010年、最前列だった。最前列だと奥の方は観えづらいとかあるけど、その時でもう5回目だったし、とにかく近くを楽しもうと。光一くんの髪の毛も汗も血管も肉眼でクリアに見れて、呼吸困難になるかと思った。スタンディングオべーションのとき、近すぎて、手の届きそうなところにいて、思わず仰け反った。

  • 2階席センター

最前列ではなかったけど、5列くらいでセンターの時があった。光一くんが飛んでくるところ・・・!と思いドキドキしながら入った。飛んできた。みんな仰け反ってた。もちろん手は組みながら。光一くんが自分に向かって飛んでくるなんて緊張する。

11年間分の思い出があるのに、言葉にするとこれだけしかないのはなんで...観劇中は次のセリフを心の中で言って答え合わせしたりしてるし、日常でも「いつだってそうしてきたから...だってそれしか分からないし…」とか「あなたの身体、こんなにも冷たい」とか言ってるのに。"あなたの"ではなく、"わたしの"に変換しているけども...(冷え性)。石垣島で星空を見たときは、「満天の星よ...!大地よ....!」ってセリフが勝手に口から...

 私はEndless SHOCKという作品が好きだ。好きだし尊敬している。1年間の原動力になっている。光一くんの違う舞台も観てみたいかも...とか、新しいSHOCKも...とか、SHOCKやってるからドラマとか出れないのかなあとか思うこともあるけど、やっぱりまだ観たい。毎年やっているから今後も毎年あるような気になるけど、そんなことはなくて...この舞台がいつまで続くのかは分からない。光一くんがこの作品を辞めると決めるときまで、毎年観れたらいいなと思っている。

光一くんをはじめ、カンパニーの皆さんが、千秋楽まで怪我や事故などなく無事に走り抜けられますように。

ピンクとグレーを観た

まずは、無事に初日を迎えられたことが良かったと思ってます。おめでとうございます。私は、初日に裕翔担の友達と観に行ってきました。

 

以下ネタバレあり。かなり否定的なので、マイナスの意見を見たくない方は読まない方が良いです。解釈や見当違いな部分もあるかもしれないけど、思ったままに書きます。

 

 

 

映画観た直後の感想。「この映画、好きじゃない。」

好きじゃないと言うのは裕翔贔屓で優しく言ってしまったのかもしれない。嫌い。これが素直な感情。私には映画の良し悪しは分からないけど、好みの問題。私の好きなタイプの映画ではなかった。いろいろなインタビューなどを見て「私は行定監督と気が合わないような気がする」と思っていたけど、でもどこかで期待もしてた。でも、やっぱり合わなかった。

「シゲちゃんのファンは怒らないかな?」とも思った。私は原作を1回しか読んでいなくて、しかも半年以上前だから詳しく覚えてもいなくて、原作について深く考えてもいないし、原作に特別思い入れがあるわけでもない。でも、「こんな嫌な話じゃなかった」とはすぐ思った。原作を読んだときは、嫌いな話だとは思わなかった。登場人物に対して嫌悪感も抱かなかった。

そう。登場人物に嫌いな人が多かった。誰にも感情移入ができなかった。

りばちゃん。あぁもうあーゆー人嫌い!コンプレックスのかたまりで短絡的で自分に自信がないのにプライドだけは高くて。あー嫌い!私はこの話はごっちとりばちゃんの友情の話だと思っていたけど、映画では友情をあまり感じられなくて。でもそれはりばちゃんがクズだからってのも大きな理由の1つ。学生の時に好きなサリーを押し倒して泣かせて、大人になってまたレイプしようとする(未遂かどうかは不明)。全然成長してない。そしてロクに働かないけどプライド高くてバーター仕事は断る。これも学生の時も大人になってからも変わらない。そんな人との友情なんて続かないよ。ごっちが自殺した後も、結局はごっちを使って仕事して売れてハメ外して浮気して今までお世話になったサリーに暴力振るって泣かせて。永瀬に事実を言われたらキレて暴力振るって。あー大っ嫌いこーゆー人。確かに学生時代はごっちとりばちゃん友情があったのかなと思う。でも成長して努力して栄光掴んでいろいろな世界を見てきたごっちがそんなりばちゃんといつまでも友達でいるはずない。

最後だって、ごっちに縛られて人生狂って行った自分と決別するために、”ごっちとの関係"なのか"芸能界でのステータス"なのか両方なのか私には解釈できないけど、でもその象徴のライターを投げちゃう感性。嫌い。もう縛られないって気持ちを表してるんだろうけど、でも投げなくても。ごっちの形見なんだし、見えないところにしまっておくとか...。どうしても捨てるならせめてゴミ箱に捨てればいい。短絡的なところはやっぱり変わってない。りばちゃん勝手にごっちを意識して縛られてただけ。全然可哀想とか思えない。

でも、原作のりばちゃんはこんなに嫌なヤツじゃなくて、確かに僻んだりもしていたけど、ごっちだってりばちゃんのこと大切に思ってて。でもその大切に思ってるエピソードは削られて、嫌なやつって印象にするエピソードは沢山あるから。りばちゃんを嫌なヤツに監督や脚本家がしてしまっていた....。監督がパンフレットで言ってた。りばちゃんのIQ下げてるって。こんなに下げる必要あった?

そして永瀬と三神。無理。嫌い。ひどい。なんなのあのラリってる下品な人たち。見ていて不快。りばちゃん以上に不快。

唯一サリーは嫌いじゃなかった。そんな男(りばちゃん)ほっときなよ。早く捨てて新しい優しくて包容力のある男見つけなよ!とは思った。

ごっちは...ごっちはごっちなりに悩んだり努力したりしてあの地位を手に入れたんだなあとは思ってた。ごっちの事は好きだった。前半のりばちゃんが演じていたごっちは。もちろん顔が好みなのもあったけど、好きだった。でも、後半で本物のごっちが出てきて最後の最後に「お姉さんが好きだったから同じ日に自殺した」というのを知って、冷めた。りばちゃんが最後に「しょーもな」とライター投げたのは今までの自分との決別のためだと思っていたけど、もしかしてこの事実に心底しょーもないと思って幻滅してごっちなんてって気持ちだったの?それは確かにしょうもないわ...

りばちゃんは全然魅力的じゃなくて、ごっちもお姉さんがすべて(?)の人間で、そんな2人に友情がないのは当然で、でもそれならなんで遺体の第一発見者にしたんだろう。原作がそうだったから?ごっちの自殺の理由を“自殺したお姉さんのに特別な感情を抱いていたから”と変更してしまったから、いろいろなことが歪んでしまったように思う。

 

前半は好きだった。結構見入っていた。りばちゃん(役)の事は好きじゃなかったけど、それでも青春群像劇としてうっとりしながら観入っていた。前半でもごっちがりばちゃんを、りばちゃんがごっちを大切に思っているエピソードはあまりなかった(削られていた)けど、芸能界に出て差が出てきてからの2人には友情は感じられなくなっていたけど、それでも久しぶりに一緒に飲んで2人で酔っぱらってるシーンなんてすごくほっこりして観ていて幸せだった。(そこまでのシーンで全然伝わってこなかったけど)大切な友達なんだね、と。

62分後の衝撃?私にとっては62分後の興ざめだった。後半部分は芸能界の闇を見せたかったんだろうけど、登場人物も場面も下品なものばかりで観ていて苦痛だった。実際、世の中には嫌なことも汚いことも沢山あるし、芸能界なんてもっと裏表が激しいと分かっているけど、それでもその様子を映像として観ることは私には受け付けなかった。グレーじゃない。真っ黒。

おっパブのシーンも生々しいベットシーンもやった意味をパンフレットに書いてあったけど、もう少し他のやり方を考えられなかったのかな。監督や制作陣はR指定にならないギリギリのところを狙ったと言っているけど、小中学生の裕翔のファンがいることも分かっているよね?あれを子供に見せることに抵抗はなかったんだろうか。その感性が私とは合わない。私は子供に見せなくないし、だいぶ大人になった今だって見ていて気持ち良いものではなかった。

とにかく後半が生理的に受け付けないものばかりで、良かったはずの前半までそれに塗りつぶされてしまったような気がして残念。

 

管田くんはすごかった。演技のふり幅広くて、どっちの役も好きじゃなかったけど、でもすごいことは分かった。夏帆ちゃんも。ただ、夏帆ちゃんがあの下品な役をやったこと、やらせたことは嫌だった。学校へ行こうのかわいいイメージが強いからどうしても...^^;

裕翔は、すごく綺麗だった。2人には前半はごっちの美しさや儚さが良く現れていて、何しててもかっこいい。自転車乗ってても歌っていても立ってるだけでもかっこよくって、クールな顔も悲しそうな顔も笑っている顔も大好きだ。ポスターもPVもとにかくかっこよかった。裕翔のあんなにかっこいい大きなポスターがある世界に行ってみたいな。いつかくるよね。前半の裕翔の方が好きだったけど、後半のりばちゃんの裕翔も良かったと思う。後半は物語に対して拒絶しちゃっていたからなかなか受け入れられてはいないけど...とにかく裕翔がかっこよかったのが良かった。裕翔のかっこよさを実感する映画だった。

 

ピンクとグレー。裕翔の初出演映画だし、シゲちゃんのことも応援しているし、好きになりたかった。どうしてあんな風にアレンジしてしまったんだろう....違う監督で観たかったな。美しくて儚くて切ない友情の物語として。